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PBW(プレイ・バイ・ウェブ)『シルバーレイン』のキャラクターブログです。 わからない人にはわからないかも…。
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生と死は表裏一体

痛みを伴うのは『生』の証

苦痛なき傷は『死』への柔らかな刃




 帰り道。
 月の光も届かないほど、暗い森を歩く綾乃の前に、ライトを持った人影が一つ。
「や、お帰り」
 木に寄りかかっていたそれは、光源を揺らしながら、彼女の元へと歩み寄る。
「恭ちゃん……」
「……大丈夫か?」
 言いながら、照らされたその姿は、恭一のものであった。
「私より、三人の方が、心配だよ。私より、よっぽど……辛いはずだもん」
 言葉もとぎれとぎれ、顔もくしゃくしゃにしながら、呟くように言う。これからへ旅立つ友人へ、先輩へ。向ける顔は少しでも笑顔で。ただ無事だけを祈る。それだけしか、残る人間にはできないから。
「よく頑張った。その思いはきっと、届いているさ」
 言って、軽く頭をなでてやる。こういうとき、彼女が人一倍涙もろいのを、知っている。だからこそ。
「ただ、待とう。帰って来た時、笑顔で迎えてあげるために」
「……恭ちゃんみたいに?」
 風にさらされていた恭一の制服を軽くつまんで、少し笑う。冗談を言えるだけの元気は戻ったらしい。
「……僕がここにいるのは、あくまで偶然さ。風邪、引くなよ」
 振り返ることなく、綾乃が進んでいた道を逆に歩いて行く。ほどなく、一条の光は闇に飲み込まれていった。
「……自分だって、気が気じゃないくせに。素直じゃないんだから」
 もちろん、綾乃も恭一側の事情は多少なり聞いている。別の作戦……自分の結社仲間が参加している作戦に、恭一の彼女も参加しているという。他人ごとでは、無いはずだ。
「不器用だね、変わらず」
 感情の表現が下手で、人に近づけない。どこまで近づいても、そこには少なからず壁が存在して。
 そんな恭一だからこそ、幼い時分――銀誓館に来る前の自分は、共感を覚えたものだ。しみじみと、思う。
 その場に少しとどまった後、彼女もまた、後ろを振り返ることなく、歩き始めた。先ほどよりも、少しだけ軽い足取りで。

 ――――ただ、祈る。全ての成功を。大切な人の、笑顔と、明日のために。












朔望より
ただただ、無事のみをお祈りしております。
それ以外に、私からかけうる言葉は見つかりません。
お名前を挙げるのは控えますが、御四方、最高の結果を、お待ちしています。

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