今回は私、朔望は登場しません。

　恭一と綾乃が二人でちょっとしたお話をする、そんな日記。

　…………。

　綾乃……元気だしなよ。

　……なんのこと、かな？私はいつでも元気なんだよ……。

　バカ、隠すんじゃない。……事情は朔望さんから聞いてる。

　……それなら、そっとしてくれてもいいじゃない。

　今生の別れじゃないんだ。何をそこまで嘆くことがある。

　だって……寂しいじゃない。

　……綾乃、万物流転って言葉もある。世の中、変わらないものなんてほとんどない。人も……またしかりだ。時がたてば、皆変わっていく。

　私はそれを、時の所為だって認めたくない！　そこにあるそれは、ずっと変わらないものだって……信じていたかったの……。

　そう、だね。変わっていくものを認めることは辛い時もある。けど、そうしないと前には進めないよ。綾乃も……彼も。彼からのメッセージを、受け取ったんだろう？　なら、汲み取ってあげようよ。

　（傍に置いていた飴玉数個と傘を眺め）……ん。それが彼のためになるのなら、私は……受け入れるよ、それを。私、ちょっとお手紙と贈り物の用意してくるね。

　ああ……それがいい。行っておいで。……やれやれ、手間のかかる従姉弟だよ。







もうあそこでお話しすることがなくなると考えると、朔望的にも少し悲しいですが、色々お考えの上で決めたであろうことなので私からは何も言えません。
今後とも、結社等でよろしくしていただければと思います。

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