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PBW(プレイ・バイ・ウェブ)『シルバーレイン』のキャラクターブログです。 わからない人にはわからないかも…。
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お待たせしました、偽シナリオ後編に差し掛かります。


長くは語りません。OPをどうぞ。


7月5日時点、OP中に欠損が確認されたため、一部内容を差し替えました。
それに伴い、敵能力の変化、追記がなされています。



  ――森の中で突如起こった私闘からしばらくして。
 夜も深くなり始めた頃、ランプの柔らかな光の下、能力者達は綾乃の淹れた紅茶を片手にテーブルを囲んでいた。
 しかし、言葉を発するものは誰もいない。否、待っているのだ。ある人物が話し始めるのを。
「まずは今回の件…本当に、本当に、申し訳ないと思っています」
 すっ、と立ち上がり、皆の注視を受けて彼――恭一は、言葉と共に大きく頭を下げた。
 誰も何も言わない、沈黙が流れる。それを、先を促す意味ととらえ、恭一は話を続ける。
「本題に入る前に一つ、昔話をしたい。僕が能力者となった理由、そして、真彩のこと」
「うむ、その『マヤ』というのは結局何者なんだ?」
 恐らく、先の戦闘でその名前を一番聞いたであろう鋼誠が、尋ねる。
「マヤは、伊藤・真彩は…三年前の、とある事件の被害者で…」
 そこで軽く一息ついて、一気に言葉を続ける。その顔はどこか違う場所を見ているかのようで。
「…僕が殺した、幼馴染だ」
 殺した、その言葉に、一同の動揺は隠せない。
「…どういうこと、ですか?」
 皆の意を察してか、至極冷静を装いつつ、フォアが尋ねる。
「言葉通り、ですよ。先輩。僕は、人殺し…なんです」
「……恭ちゃん。でも、彼女はその時にはもう…リビングデッドだったのでしょう?」
 事情を知る綾乃がフォローに入る。彼の説明では、皆に要らぬ動揺を与える、と心配した彼女なりの配慮だった。まあ、な、と言う恭一の横顔は、どこか納得いかなそうに見えたが。
「詳しい説明は省くけど、彼女はリビングデッドに、なってしまった。そして、彼女をそうしたのが、とあるリリス。僕はあいつを倒すために…覚醒した。そして、真彩を、その時討った…僕自身の手で」
 そこで、言葉に詰まる。注視してみれば、恭一の手は拳が握られ、震えていた。
「だが…だが、そのリリスは、今も生きている。ついこの間、僕は奴に会って…そして敗れ、捕まって…そこから先は、あまり、覚えていない。気が付いたら、一人、夜道にいて…そう、あの時のリリスを…真彩を殺したという事実を…皆がやったものだと、思い込まされていた…」
「じゃあ、あの時の言葉は…操られて、とか、そういうことじゃ、無かったんですか?」
 ふと、頭にした疑問をイクスが尋ねる。
「ああ、少なくとも、あそこで君たちを襲ったのも、全ては、僕の意志だ。完全に、君達を殺すつもりでいた…あの時は、本当に、彼女の仇だと…そう思い込んでいた…」
「記憶操作ないし、暗示、か…それにしても、過去の改竄とは、随分な真似をするものだな」
「ええ、そのよう、ですわね。それにしても、それほどのリリスが単独で動いているなんて…」
考え込むしぐさで、伊知郎が言う。同じ答えに達していたらしいフォアもまた、その言葉に頷く。
「ホントよね! 大切な人を襲わせるなんて、許せないんだから!」
 とは、伊知郎の隣で憤慨する嘉凪・綾乃の弁。さらに続けようとする言葉は伊知郎に止められたが。
「皆……これだけのことをして、さらに虫のいい話かもしれない。だけど、お願いだ。僕に、奴を打倒するため…力を貸してほしい! あいつを倒さないことには…僕は…っ!」
「私はもちろん、協力するよ」
テーブルに手をつき、頭を下げる恭一の肩を、稟がそっと撫でる。
「皆、私からも…お願い。恭一に、力を貸してあげて!」
 しん、と、場が静まり返る。そんな中、俯いたままの恭一に足音が近づき…そして、後頭部をはたいた。
「馬鹿野郎。ここにいる奴全員、今の話を聞いて断るとでも思っているのか?」
 鋼誠だった。その言葉はむしろ頭を下げたことへの憤慨も混じっていたが、恭一は素直に叱咤の言葉だと受け取り、苦笑を浮かべて答えた。
「僕も、及ばずながら…」
 言葉少なに、蓮汰も賛同する。恭一がそこまで執着する相手、と言うことに興味がわいたから、という理由が無い訳でもなかったが、力が必要ならば、という気持ちが正直なところ。
「そうすることが、お前なりの決着ってんなら…協力しないわけにもいかねぇだろ。…やってやるさ」
 胸の前で拳と手を合わせ語るのはラック。彼もまた、同じく復讐を目標とする者――もとより、動くにはそれさえ知れば十分すぎる理由だった。
「……ありがとう、ございます……」
 目頭が再び熱くなりそうなのを抑えて、もう一度頭を下げた。もう一度鋼誠に頭をはたかれるかな、とも思ったが、自分なりのけじめのためだ。そしてゆっくりと頭を上げる。
「さて、決まり、ですわね…とはいえ、こうなった以上、しばらくはそのリリスも動きを見せる事は無いでしょう。また、何か情報がつかめ次第、集まるという事でどうでしょうか」
 というフォアの提案に全員が頷き、この日は解散となった。外に出れば雲は晴れ、あとには満月が覗きこんでいた――。
 
 
 
 そして、六月下旬。ついに、その日は来た。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
 中学制服を着た少年の運命予報士が一礼する。
「これより、僕が見た運命予報をお話しさせていただきます」
 そういうと、手元にあった紙の束を能力者たちに配っていく。
 そして、その内容を見た瞬間、恭一の顔が見る見るうちに青ざめていった。
「とうとう……来たのかっ!」
「は、はい? え?」
「落ち着け、恭一。折角の機会ならば、焦ってはならないだろう?」
 狼狽する予報士を尻目に、声を荒げる恭一を伊知郎がたしなめる。困惑していると、イクスから先を、という目配せを受け、こほん、一つ咳払いして話し始めた。
「こ、今回見たのはパフュームリリスです。福岡のとある廃工場…今はもうゴーストタウンとなっているのですが、そこで、着々と配下のリビングデッドを増やしながら、人里へ現れる機会を伺っていたようです。皆さんには、その前にこのリリスを退治していただきたいのです」
 言いながら、地図を広げる。そこは恭一のよく見知った場所であった。
「ここは……僕が、彼女を殺した場所の、近くだ」
「恭一……?」
 心配そうに見つめる稟に、ただ微笑って応える。
「大丈夫だよ、大丈夫……何度も話の腰を折ってすまない、続きを」
 この予報士、どうやら気弱な性格らしい。何度も話を中断しては、中々しゃべれない。
「は、はいっ。それで、えっと、このリリスの特徴なのですが、集めたリビングデッドを自分の盾に使う事で、自身の防御力アップを図るようです。また、このリビングデッドを攻撃にも使うようで、皆さんの身動きを奪います」
 どうやら束縛系に長けるらしい。捕まらない様に細心の動きが必要となるだろう。
「それと、身体に巻き付いた無数の蛇が、吸血攻撃と共に、これもまた、身動きをとれなくする攻撃を使うようです」
「ああ、知っている。僕もこいつに捕まった…この攻撃には、要注意だぞ」
 その攻撃に覚えのある恭一が補足する。予報士もこのテンポになれたのか、おずおずと次の資料を読み上げる。
「あとは…えっと、詳細はよく分からないのですが、接近して…なんだろう、相手の精神に直接攻撃を仕掛ける事が出来る、みたいです。ひょっとすると、このリリスには人の記憶を読んだり、思うように改竄する力があるのかもしれないです」
 それは、以前、参加者全員が体感した事だ。自分の思うがままに記憶を挿げ替え、そして自発的に同士打ちを起こさせる。最も酷く、許しがたい攻撃だろう。
「あと最後に、何か、黒い影のようなものが五人分、見えました。ほかのリビングデッドとは違って、すごく強そうです。能力者と同じアビリティのようなものを使用できるみたいです。ナンバードとは違う…特殊な存在。これが、リリスの周りに護衛のような形で配置されています」
 つまり、リビングデッドの波を超え、護衛達を薙ぎ払って、ようやく本命と相対することができるのだ。
「ただし、この護衛にも、一人だけ装甲の薄いのがいるようです…そこをつけば、勝機に繋がるかも」
 しかし、分かっているのはあくまで他に比べて脆い、と言うだけであって、実は一番強いのかもしれませんが、と気弱に補足する。
「かなりの強敵です。どうか、皆さん無事に帰ってきてくださいねっ!」
 ぺこ、と一礼し、予報士は皆を送りだした。
「さあ、行こう……決着を、付けるんだ」
 静かな怒りを内に秘めて、恭一が先へ踏み出した。他の面々もそれに倣う。
 過去の贖罪を果たせるのか否か――彼の因縁の行く末は、仲間と共に託される。
 
 六月下旬、雨降り注ぐ今日この頃。
 教室の花瓶には、ヒルガオが俯き気味に、それでも確かに、咲いていた。
 
 
 
 
 
お待たせしました。偽シナリオ第3弾でございます。
偶然、恭一の探しているリリスが引っ掛かったようですね。ええ、あくまでも偶然。
今回は恭一の雪辱戦、ということで、敵もかなり手ごわい設定です。前回OP及び今回のOPから分かるように、敵リリスは多彩な攻撃を仕掛けていきます。皆さんの作戦が攻略のカギになるでしょう
 
成功条件:敵の全滅
失敗条件:味方の全滅
 
 
以下、敵戦力のおさらいです。
 
リビングデッド×8
一般人をリビングデッドにし、自らの配下としたものです。戦闘力は高くありません。
能力者がひとたび薙ぎ払えばたちまち倒せる程度です。しかし数があります。
リリスはこれを盾にすることでガードアップの効果を得ます。
また、このリビングデッドは2体以上存在すると、能力者たちに特攻してきて、超締め付けのBSを与えます。
 
影×5
 敵の中でも上位に位置します。よく見ると、それぞれ仮面を被った恭一のようにも見えます。
影の使用攻撃は以下の通りです。
 
その1
絶望せし影
魔弾×シルフ相当の攻撃を使います。
タクト状の詠唱兵器に似た武器を持ち、術式属性と思われる射撃攻撃も使います。
 
その2
喪失せし影
魔弾×???相当の攻撃を使います。
武器は上記の影と同じです。
また、この影のみ装甲が他と比べ極端に低く、倒しやすいといえるかもしれません。
 
その3
奏でし影
魔弾×真クラブ相当の攻撃を使います。
武装は上記二人と同等です。
妨害と援護が得意です。

その4
怒れし影
科学×ブロッケン相当の攻撃を使います。
武器は和風の電光剣一刀と思しきものです。
火力はこの中では随一でしょう。
 
その5
迷いし影
科学×呪剣士相当の攻撃を使います
武器は二刀の電光剣と思しきものです。
近接から遠距離まで攻撃方法は多彩です。
二重エンチャントを駆使し、怒れし影と同等の高火力を誇ります

※上記の影は、どれもアビリティを少ない回数しか使用できません。(最大で3回)

リリス
パフュームリリスです。ご存じの通り、恭一の仇です。
攻撃方法は以下の通り。
『お行きなさい、人形達!』
リビングデッドの項にある、超締め付けを伴う射撃属性の攻撃です。
リビングデッドが全滅すると使用不可能になります。
 
『無駄よぉ、無駄無駄…♪』
リビングデッドを盾にすることで自身にガードアップ効果を与えるとともに体力を回復します。
尚、リビングデッドが全滅すると使用できなくなります。

『捕まえた…』
彼女に巣食う蛇達による近接攻撃です。
吸収効果と共に、超締め付けのBSを与えます。
 
『貴方もお人形にしてあげる…』
近接し、対象を補足、さらに対象の記憶を読み取り、自分の思うように改竄し、仲間へ殺意を向けさせることで思い通りに操る攻撃です。対象に超魅了×2を与えます。
この攻撃を受けた場合、解除するには判定で2回分解除成功しなければなりません。
(例:慈愛の舞で成功判定→次ターン慈愛の舞で成功判定
もしくは、慈愛の舞で成功判定→病魔根絶符で成功判定 で、初めて魅了の解除が成功する)
もちろん、各ターン初めのBS判定チェックでも構いません。
この攻撃は、超締め付けのBSを負っている相手にしか使用することができません。
この攻撃には時間がかかるため、この攻撃を行った次のターンまでこのリリスへの全攻撃がJC判定になります。
無防備であることはリリスも承知しているため、少ない回数しか使いません。
 
また、パフュームももちろん毎ターン使用します。
 
と、敵がやたら強く見えますが、皆さんなら倒してのけると信じています。
また、何事にも不確定要素がつきもの。皆さん、十分ご留意を。
 
戦闘後には恭一が墓参りに誘うかもしれません。希望者は、プレイングにてお付き合いください。
 
今回は綾乃・恭一両名がNPC参戦します。
綾乃は主にサポート、恭一は対多数よりのアビ構成になると思われます、都合が悪ければ相談中に指示して頂けると、そのように変更します。
また、恭一はリリスを倒すことを主眼に行動するつもりのようです。
もちろん、作戦があるなら、極力準拠した動きはするつもりです。

一応、プレイング締め切りは戦争、学園祭も考慮し、18日(水)8;30締め切りとしたいと思います。ご都合が悪ければ、お手紙頂ければ対処します。
相談場所は引き続き、綾乃のべスプレをお使いください。
 
それでは、よろしくお願いします。

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