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PBW(プレイ・バイ・ウェブ)『シルバーレイン』のキャラクターブログです。 わからない人にはわからないかも…。
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 以前神和神社にて募集・執筆させていただきました、綾乃の偽シナです。
 サルベージして上げております。



 風が森の間を音を立ててすり抜ける。
 鳥達が翼を羽ばたかせ黒い影となって飛ぶ。

 学園近くにある渡会家の森、その中心にある日本家屋の屋敷では、祖母と孫娘による壮絶な決闘――否、過去の清算の狼煙が上がろうとしていた。

「私は、銀誓館で学びました。人間というものを、絆の素晴らしさを、未来を信じることを。しかし、私にはまだやらなければならないことがある」

 純和室、といった印象を受ける広い部屋、その中心で向かい合う二人。

「それは、過去と離別すること。六年前の目覚めの日、あの日止まった時計を、私は再び動かさなければならない。そのために、過去の象徴……貴女と、お母様に決闘を申し込みます」

 張り詰める空気。それは部屋の持つ重厚感と、その部屋の持主たる一方が放つ、ある種の威圧感によるもの。であるだろうか。空気が、痛い。気を抜けば息ができなくなりそうなほどに。

「もし、この勝負においてお前が敗北したならば、銀誓館を辞め、次期当主としての教育を再び施す。絆などと甘っちょろいこと、二度と言わせんようにしちゃるんね。この条件が飲めるかや?」

 独特の威圧感を纏い、現渡会家当主、渡会・志乃はいたって高圧的に言葉を投げる。

「その勝負、受けます。私は貴女を超え、新たな時を刻む。もう、目をそらさない!」

 売り言葉に買い言葉といったものか、孫娘であり、次期当主候補の渡会・綾乃も、普段の笑顔はどこにもない、至って真剣な面持ちで答える。

「威勢がよいのも今だけじゃ。楽しみにしておくわ。せいぜい、いい娯楽にもなろうて」

「……失礼します」

 瞬間、わずかに表情が変化したのを志乃は見逃さなかった。

「仲間、絆、のぅ。あやつも銀誓館に入って変わったもんじゃ……」

 一通りの前哨戦ののち、静かになった部屋、誰に言うともなく呟かれた一言は宙に四散し、誰も聞くことなく消えていった。



「皆、大切なお願いがあるの」

 神和神社の一角、皆が集まって雑談をしている中、珍しく真剣な面持ちで渡会・綾乃は言った。普段とは違うその表情に、自然集まっている者達の表情は渡会を向く。

 皆の視線が集まったことを確認すると、昨夜の出来事を話しだした。時に少し照れくさそうに、時にやりようのない怒りを歯がゆそうに。

「それでね、私……祖母と決闘しないといけないんだけど、その勝負の形式が六対六の団体戦なんだ。だから、皆の力を私に貸してほしい」

 ざわめく一同、かまわず、その後も渡会は話を続けていった。

「多分、祖母は私のお母さんが率いる一族の外敵用の部隊を向けると思う。相手は全員ヤドリギ使いで、お母さんは牙道忍者に似た技をよく多用してくる。他の人たちは……えっと、確かシルフィードのような技を使う回復役二人、それと、ヘリオンのような技が使える人と、白虎拳士に似た技が使える人が攻撃役……最後に、祖母は除霊建築士のような陣と、石化攻撃を使える……全員、強敵だよ」

 一通り説明を終えた後、一呼吸置いて、

「なぜ祖母が皆を巻き込むであろう形にしたのかはまだ分からない。でももし……もしこの決闘に私が負けてしまったら……私は学校を辞めなきゃいけない。私、まだ皆と一緒にいたい、だから……お願いします!」

 いい終わると同時に、勢いよく頭を下げる。制服の裾を握りしめ、しんと静まった部屋の中、不安に震えて――。






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