なんとなく、もやもやしてたものが晴れた気がする。

　そんな綾乃日記。

　八月十三日


　ずっと、考えてた。
　『護りあう』って、何なのか。
　少しだけ、その答えの欠片が見えたような気がする。
　彼の後ろで、隣で、時には、前で。
　どんな時も、絶えず彼の力で在り続けること。
　たとえ、この身に傷を負ったとしても、彼を護れるのだとしたら、私はまた立ち上がれる。
　痛みすら伴うことなく、大切なものを失うくらいなら。
　私はそれを護るために、この身に痛みを背負う。
　
　来るべき、平和な世界。
　共に在ることが当たり前で、それが幸せである世界が来るまで。

　倒れない。

　最期は大切な彼の腕の中にいたいから。

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